×

ニュース

国際会議どんな内容に 広島県内の高校生 7月オンライン開催 海外と交流 準備進める

 国泰寺高(広島市中区)など広島県内6校の生徒が海外の高校生と平和について英語で議論する7月28日のオンライン国際会議「HIPHOPEConference(ヒップホープカンファレンス)」に向けて、12人がケニアとジョージア在住の生徒たち4人とビデオ会議システムで交流した。

 「あなたの国の好きなところはどこですか」。今月4日、生徒たちが平和記念公園(中区)の被爆建物レストハウスに集まり、画面越しに質問した。ケニアの参加者は「人の距離感が近く助け合うところ」と答えていた。

 この場でのやりとりを、国際会議の内容を練る際の参考にするという。広島大付属福山高3年の山田あいかさん(17)は「他国との違いを認めることが平和につながる、という意見が多いと思う」と話した。

 また、会議当日の議題として、「平和のために行動する生徒がどうすれば増えるか」「多様性が認められる社会」などを候補に絞り込んだ。

 国際会議は、2019年度に県教委が指定を受けた文部科学省のグローバル人材育成事業の一環。県立広島高、西条農業高、呉三津田高、福山誠之館高を含めて約60人が運営に参加。関連ウェブサイトを7月ごろに開設することを目指しており、平和記念公園をはじめとする現在の被爆地広島の街並みを写真で伝えるページも加える。

 県立広島高2年の丸川大慈さん(16)は「広島からの発信だけでなく、他国の参加者の意見を聞き議論したい」。会議開催を支援するNPO法人「パンゲア」=京都市=の森由美子理事長(60)は「生徒たちはインターネット上で新たな意見交換の場をつくっている。文化や宗教の違いを尊重する気持ちを深めてほしい」と話していた。(湯浅梨奈)

(2021年4月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ