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平和公園ガイド 英語動画に 学生グループ 外国人の訪問減り発信

 広島市中区の平和記念公園で外国人観光客を案内する県内の高校生と大学生のグループ「ユースピースボランティア」が、公園内の慰霊碑などを英語で説明する動画を作り、平和首長会議のホームページで公開した。新型コロナウイルスの影響で被爆地を訪問できない観光客向けに、オンラインでヒロシマを発信する。

 動画は約30分。ストーリー仕立てで、メンバーが原爆慰霊碑やレストハウス、動員学徒慰霊塔など10カ所を紹介。建てられた経緯や被爆前後の様子を説明する。原爆供養塔の前では、引き取り手のない推定約7万人の原爆死没者の遺骨が納められていることに触れ、「黙とうをささげましょう」と呼び掛けている。

 動画制作は、26人で昨年11月に開始。4グループに分かれて撮影し、編集作業も自分たちで行った。

 同ボランティアは、2019年度に始まり、広島平和文化センターが養成している。これまでに47人が参加。昨年度は、原爆資料館のヒロシマピースボランティアから英語で案内するノウハウを学び、発音練習などを含め7回の研修を受けた。しかし新型コロナの感染防止のため、観光客を案内する機会はなかった。

 基町高3年の丸川憂さん(17)=西区=は「動画を通じて事前に原爆の被害を学び、感染状況が落ち着いたら足を運んでほしい」と話している。(新山京子)

(2021年4月26日朝刊掲載)

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