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芸備銀 復興の原点 広島銀前身 被爆1・2年後の写真残る

 原爆で壊滅的被害を受けた芸備銀行(現広島銀行、広島市中区)本店で被爆1、2年後までに撮影されたとみられる写真49枚が広島県立文書館(中区)で保管されていることが25日、分かった。戦後復興の原点を伝える記録だ。

 天井や壁が崩れた部屋で懸命に働く行員の姿などを写す。いずれも約5・5センチ四方のモノクロ写真。台紙に張られ、表紙に「戦災写真帖(ちょう)」と筆書きされている。1991年以降に広島銀行が県立文書館に寄託していた。来月6日に旧本店跡地で新社屋を開業するひろぎんホールディングス(同)は、4階に新設する史料室で株主や行員向けに一部の写真データを展示する。

 芸備銀行本店は、爆心地から約260メートルの紙屋町(現中区)で、内部を全焼。支店の行員を含め144人が犠牲になったが、混乱の中、2日後に業務を再開した。(桑島美帆)

(2021年4月26日朝刊掲載)

関連写真:芸備銀行本店「戦災写真帖」

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