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広島市医師会の被爆2世医師が新組織 1日設立 放射線の影響伝える

 広島市医師会(松村誠会長)は25日、被爆2世の医師を中心にした内部組織「ヒロシマ被爆二世医師会議」を8月1日に設立すると明らかにした。被爆70年の2015年をめどに、放射線の健康影響に関する市民や専門外の医師向けの学習プログラムをつくる。

 会議は医師会の内部組織と位置付け、当初メンバーは5人程度を想定する。広島大などの放射線の専門家から、原爆で被爆者の体にどういう健康被害が出たかを学ぶ。それを踏まえて学習教材を作り、研修会や講演会を開いて市民や医師に伝える。

 市医師会は理事17人のうち5人が被爆2世。親の体験を正しく学んで伝え、被爆地の被曝(ひばく)医療の底上げにつなげようと被爆70年記念事業の一環として取り組むことを決めた。

 25日、市医師会の理事たち6人が市役所に松井一実市長を訪ね、会議設立を報告した。母が松原町(南区)で被爆した松村会長は「被爆者の体に起きたことを伝えるのは2世としての使命。分かりやすいプログラムにしたい」と話した。(岡田浩平)

(2013年7月26日朝刊掲載)

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