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黒い雨地域拡大 広島県・市に国への要請求める 被害者連絡協

 広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会は26日、広島県と広島市に、援護対象となる指定地域の拡大に向けて政府に働き掛けを強めるよう文書で申し入れた。

 高野正明会長たち12人が中区地域福祉センターに県と市の担当者を訪ねた。拡大を認めなかった厚生労働省を「厚労省の検討会は現地調査などを行わず、非科学的検証だった」と批判。「政府や国会議員、政党に対し、全力で拡大を要請してほしい」と求めた。

 指定地域の外側で雨を浴びた人を対象に、県と市が10月から始める相談事業にも言及。検診結果などのデータを被害の実態解明に役立てるよう要請した。

 市原爆被害対策部の杉浦信人調査課長は、指定地域の拡大を、引き続き目指す考えを強調。相談事業についても「相談者のデータを蓄積し、雨を浴びた人の健康への影響などを把握したい」と述べた。

(2013年7月27日朝刊掲載)

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