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被爆2世に健康記録簿 広島市 月末から6000人に郵送

 広島市は、被爆2世に健康診断の結果などを記してもらう「被爆二世健康記録簿」を作った。本年度の被爆2世健康診断の受診を希望している市内の居住者約6千人へ5月末から郵送し、活用してもらう。

 記録簿はA6判で20ページ。4年分の健康診断結果のほか、予防接種の記録や親の被爆状況などを自身で記入してもらう。印刷費約20万円を負担する国が昨年12月に示したひな型に沿った。

 市は記録簿を、昨年度に市の被爆2世健康診断を受け、本年度も受診を希望した人に送る。昨年度に受けていなくても、本年度の申し込みがあれば送付する。市援護課は「健康に不安を抱えている被爆2世は少なくない。健康管理に役立ててほしい」としている。

 広島県も、広島市を除く県内22市町に住む被爆2世を対象に、同様の健康記録簿を作った。昨年度の受診者のうち本年度も受診を希望している人に郵送したほか、市町役場や医療機関などで配る。

 被爆2世の健康診断結果を記録する小冊子を巡っては、国が昨年8月にひな型を作る考えを表明。市と県がひな型を踏まえて作成する方針を示していた。

 市と県の本年度の被爆2世健康診断は6月10日から来年2月28日(精密検査は同3月10日)まで。申し込みの受け付けは6月1日から来年1月31日まで。(小林可奈)

(2021年5月22日朝刊掲載)

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