×

ニュース

平和祈り「灯」リレー 中国観音霊場 尾道の浄土寺で読経

 広島県尾道市東久保町の浄土寺に22日、広島市中区の平和記念公園の「平和の灯(ともしび)」から採った火がリレーで届いた。中国地方5県の37カ寺による中国観音霊場の設立40年を記念して各寺を巡っており、世界平和や新型コロナウイルスの早期収束を祈った。

 リレーは今月11日に倉敷市の蓮台寺をスタートし、浄土寺が4カ寺目。26日まで本堂に置き、一般の参拝もできる。その後、尾道市内の他の3カ寺や三原市、山陰などを巡り、10月に蓮台寺でゴールする。

 広島県に緊急事態宣言が出たのを受け、浄土寺でこの日に予定していた県内8寺院の僧侶が集まる合同法要は中止。代わりに小林暢善(ちょうぜん)住職(69)たち3人が約30分間読経した。

 小林住職は参拝者に「人間は分け合うことのできる生き物」と説き、コロナ禍で「争うのではなく知恵を出し合い、乗り越えなければならない。相手を大切に思う心をともしてほしい」と呼び掛けた。(石下奈海)

(2021年5月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ