×

ニュース

平和推進条例 公聴会を 広島県原水協・被団協が要請

 広島県原水協と県被団協(佐久間邦彦理事長)は4日、平和推進条例の制定を目指している広島市議会に対し、15日開会予定の次の定例会への条例案の提案を見送り、市民の意見を反映させる公聴会などを開くよう求める要請書を提出した。

 要請書は、公募などで寄せられた市民意見を踏まえて条例素案を協議している市議会政策立案検討会議の在り方を問題視した。「平和の定義」や平和記念式典を「厳粛の中で行う」とした条文に多くの意見が届いたのに、9人の委員全員が一致しない限り修正も削除もされないため「募集した意見がほとんど反映されない」と指摘した。

 その上で、条例は市の平和行政の根幹を規定することになるとして、次の定例会への提案を見送り、市民意見を十分にくみ上げる公聴会などを開くよう求めている。

 原水協の神部泰代表理事と被団協の佐久間理事長たち5人が市議会棟で、山田春男議長に提出した。山田議長は「委員同士が十分に議論した経緯があり、ルールにのっとって進めている。修正するかどうかも含めて引き続き議論してもらう」と応じた。(新山創)

(2021年6月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ