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核廃絶 祖母の願い継ぐ 米大学催しで被爆証言代役 故岡田恵美子さんの23歳孫

 核兵器廃絶を訴え続け、4月に84歳で急逝した岡田恵美子さんの孫でダンサーの富永幸葵(ゆうき)さん(23)=広島市東区=が、代役として米シカゴ・デュポール大のオンラインイベントに参加し、祖母から聞いた被爆体験や現在の思いを語った。

 富永さんは、8歳で被爆して姉を失った体験を懸命に証言した岡田さんの生涯を紹介。核兵器廃絶への願いを受け継ぎ「自分はダンスで平和を表現していく」と決意を述べた。「今日感じたことを次につなげて」と日本語で呼び掛けた。

 富永さんの通訳を務めたNPO法人ワールド・フレンドシップ・センター(西区)のスタッフ田城美怜さん(42)も「対話を積み重ねて平和を築こう」という岡田さんの生前の言葉を参加者約80人に伝えた。

 イベントは、広島市出身で同大宗教学部の宮本ゆき准教授たちが企画。ウラン鉱山や核兵器研究拠点があるニューメキシコ州の先住民レオナ・モーガンさんやシカゴ大の日本研究者ノーマ・フィールド名誉教授も講演した。(湯浅梨奈)

(2021年6月7日朝刊掲載)

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