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　広島市中区の国泰寺高で２８日、前身の旧制広島一中の原爆死没者慰霊祭があった。遺族や同窓会、在校生たち約３５０人が、犠牲になった生徒３５３人と教職員１６人の計３６９人の冥福を祈った。

　校内の慰霊碑前で営まれた。同窓会の福間駿吉副会長（８１）は「道半ばだった学徒たちの心情はいかばかりか」としのんだ。在校生を代表して２年の宮内楓子（かえでこ）さん（１６）は「今の平和は、戦争を憎む人々が築き上げた宝。広島の私たちが未来に伝えていく」と誓った。

　当時１年だった弟を亡くした吉村敏夫さん（８４）＝中区＝は「希望を抱いて学校生活を送っていた弟は遺体も見つからないまま。こんなことが二度とあってはならない」と話していた。（新本恭子）

（２０１３年７月２９日朝刊掲載）