×

ニュース

国際問題議論 世界で特別賞 高水高3年 丸小野さん・森脇さん 模擬国連 10ヵ国の生徒が大使役に

 岩国市の高水高3年の丸小野成輝さんと森脇優さん=いずれも(17)=のペアが、高校生が国際問題を英語で議論する模擬国連の世界大会で特別賞に選ばれた。最優秀、優秀に次ぐ賞で、3日間の議論を通じて成長した点が評価された。世界大会での入賞は中国地方で初めて。

 大会は5月6~8日にオンラインで開かれ、10カ国の37校が出場した。参加者は各国の大使役になり、軍縮や環境、経済などのテーマに分かれて、問題解決に向けて議論した。

 2人はインドの立場で参加し、栄養失調を解決するために最新技術をいかに使うかをテーマに討議した。水不足と食品ロスが問題の背景にあるとして、海水の淡水化による水資源の確保や、余った食料を再配分する現地のアプリの活用を訴えた。丸小野さんは「栄養失調は各国共通の問題で、対立軸がない議題だった。議論でどう存在感を示せるか考えた」と話す。

 2人は高1から全日本大会に出場している。2回目の挑戦となった昨年11月の大会で入賞し、米ニューヨークで開かれる世界大会の出場権を得た。ただ新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン開催となり、準備期間も約1カ月しかなかった。限られた期間で、インドの食料事情や農業生産量を調べて臨んだ。

 森脇さんは「各国の出場者は問題を平和的に解決しようとしていた」。丸小野さんは「外国の立場で議論し、視野が広がった。将来は国際的な視点を持った医師になりたい」と胸を張った。(黒川雅弘)

(2021年6月11日朝刊掲載)

年別アーカイブ