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日独平和交流の歩み 冊子に 福山のNPO 独NGO代表を追悼

 福山市のNPO法人「日独平和フォーラム」が、これまでの活動をまとめた冊子を作った。1987年から草の根の交流を続けてきたドイツ・ベルリンの非政府組織(NGO)「独日平和フォーラム」代表のオイゲン・アイヒホルンさんが昨年5月に新型コロナウイルス感染症により75歳で亡くなったのを受け、追悼の思いを込めた。

 両団体は毎年のようにお互いの国を訪問。被爆地やユダヤ人強制収容所跡地で関係者から体験を聞くなどし、平和への思いを深めてきた。アイヒホルンさんはベルリン工科専門大教授として同大に「平和学―広島・長崎講座」を開くなど反核運動にも尽力した。

 冊子では、両団体の交流の歩みを写真も交えて紹介。アイヒホルンさんに対し、日本側のメンバーが「行動力に満ちた姿を忘れない」「ウイットに富んだ言葉が心に残っている」などと追悼の言葉を並べた。

 日本側の代表、村田民雄さん(73)=福山市赤坂町=は「被爆者との交流を大切にし、何度も日本に足を運んでくれた。思いをここに刻み、後世につなぎたい」と話す。A4判、88ページ。250部を発行し、福山、広島市内の公立図書館などに寄贈する。村田さん☎090(2002)8644。(佐伯春花)

(2021年6月15日朝刊掲載)

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