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平和のつぶやき、世界へ発信 中国ブロガー ヒロシマ学ぶ 資料館など見学

 中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」で人気のある書き手3人が、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆資料館を見学し、被爆者からも話を聞き、原爆への理解を深めた。

 総合誌の副編集長、孫凱さん(48)=北京市▽大手IT企業の社員、徐春柳さん(33)=同▽ジャーナリスト龔暁躍さん(43)=湖南省。それぞれ微博で意見を発信し、社会問題や国際関係に関心のある13万~92万人の読者がいるという。

 3人は原爆ドームの近くで、胎内被爆者の三登浩成さん(67)=広島県府中町=から母親の被爆体験などを聞いた。原爆資料館では、中国語の音声ガイドを聞きながら、被爆した中学生の遺品の衣服などの資料や、軍都だった広島の歴史パネル、核実験に対する歴代の広島市長の抗議文(複写)などを熱心に見て回った。孫さんは「このような悲劇を永遠に起こしてはいけない。どの国も、核実験をやめることを願う」と話していた。

 取材後、3人は「ドームの前に立ち、心を揺り動かされた」「資料館に多くの学生がいて驚いた」「南京大虐殺について客観的に説明している」などの感想をサイトに書いていた。

 中国では、微博が情報発信・収集先として浸透。人気のある書き手を笹川平和財団(東京)が2011年から日本に招いている。今回の3人は19~27日、参院選を主なテーマに東京や大阪などに滞在。原爆について知りたいとの希望があり、21~23日に広島を訪れた。(増田咲子)

(2013年7月29日朝刊掲載)

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