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平和条例案 一部修正へ 広島市議会 正副議長が21日提示

 広島市議会は18日、各会派の幹事長会議を開き、開会中の定例会で可決を目指している平和推進基本条例案の修正案をまとめる方針で一致した。複数の会派から3点について変更を求める意見が多く出たとして、山田春男議長と渡辺好造副議長が修正案を作り、21日の次回会合で示す。

 3点は①前文②市民の役割を定める第5条③平和記念式典を「市民の理解と協力の下に、厳粛の中で行う」とする第6条2項。修正の方向性として、前文では核兵器禁止条約の発効を盛り込み、第5条では「市の平和の推進に関する施策に協力する」を削除する。第6条2項では「市民」を「市民等」に変える。

 これらの方向性は、市議会棟であった会合で、最大会派の自民党市民クラブ(14人)や自民党保守クラブ(12人)、公明党(8人)などが主張した。この指摘が多かったとして、正副議長が修正案を調整し、21日に再び意見を交わす。

 会合ではこのほか、市民連合(5人)が市民意見の多さを理由に、第6条2項の「厳粛」の表現の削除を提案した。共産党(5人)は被爆者団体から時間をかけた検討の申し入れがあったとして「この定例会で採決すること自体に反対」と表明した。(新山創)

(2021年6月21日朝刊掲載)

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