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記憶継承へ若者が報告 原水禁世界大会 被爆地で広島大生ら

 原水禁国民会議は28日、8月に広島、長崎両市で開く原水爆禁止世界大会の詳細を発表した。新型コロナウイルスの影響で昨年はオンライン形式だったが、今夏は参加者を絞り現地開催する。被爆者の高齢化が進む中、記憶の継承などに取り組む若者の報告を初めてプログラムに盛り込んだ。

 広島市で8月5、6日、長崎市で8、9日に開く。参加者は一昨年に比べ4分の1程度に絞り、広島は上限500人、長崎も同じく400人にする。

 両被爆地とも分科会で若者の報告枠を設ける。広島会場では、核兵器廃絶を国内外で呼び掛ける高校生平和大使を務め、現在は広島市の被爆体験伝承者事業の研修を受ける広島大医学部3年井上つぐみさん(21)=安芸区=たち10~30代の4人が登壇する。

 原水禁国民会議の藤本泰成共同議長(65)は28日、東京都内で記者会見し「若い世代の発想を生かし、われわれも次のステップに進んでいきたい」と述べた。

 もう一つの世界大会を主催する日本原水協などの実行委員会はオンラインを軸とし、現地企画も一部催す予定でいる。(樋口浩二)

(2021年6月29日朝刊掲載)

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