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追加オスプレイが岩国到着 12機 きょうから試験飛行

 米軍は30日、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機を、昨年夏に続いて米海兵隊岩国基地(岩国市)に先行搬入した。31日から試験飛行に入る。搬入期間は1週間程度の予定で、8月初旬にも米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備される見通し。

 昨年7月の12機に続く第2陣となる。配備完了後は、老朽化したCH46中型輸送ヘリコプターの後継として、オスプレイ24機体制の本格運用が始まる。

 オスプレイを搭載した民間輸送船が30日午前6時すぎ、基地沖の広島湾に姿を現した。基地南東の港湾施設に接岸し、午前8時すぎに陸揚げを始めた。

 オスプレイは回転翼を畳み、主翼を90度回転させた状態で降ろされ、駐機場に順次移動した。米軍によると、12機は米カリフォルニア州の航空基地で8カ月から2年運用された機体で、31日から機能を確認する飛行を行うという。

 今回は国の「安全宣言」後の搬入のため、前回強く反発した山口県、岩国市とも容認姿勢。山口県の山本繁太郎知事は「普天間への早期移動や、運用面でのより詳細な事前情報提供を求める姿勢を貫く」とし、この日、基地内で作業を視察した岩国市の福田良彦市長は「(岩国搬入が)沖縄の負担軽減につながることは一定の理解をしている」と話した。

 基地近くの堤防では市民団体や労働組合の約150人が「オスプレイはいらない」と声を上げながら反対のデモ行進。付近の海上でもゴムボートなど8隻が海上デモをした。

 昨年7月に先行搬入された12機は同9月の安全宣言を経て10月に普天間に配備。今年3月から岩国基地を拠点に本土訓練を計5回行っている。(堀晋也、大村隆、門戸隆彦)

(2013年7月31日朝刊掲載)

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