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8・6行事 中央公民館で 笠岡の原爆死没者鎮魂式と祈念のつどい 昨年会場の保健センター 集団接種で使えず

 笠岡市は6日、毎年8月6日に開かれる原爆死没者鎮魂式と平和祈念のつどいの会場を、ことしは同市笠岡の中央公民館にする、と発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、従来の会場となっていたかさおか平和のひろば(笠岡)から昨年は、市保健センター(十一番町)に変更。ことしは、同センターが新型コロナのワクチンの集団接種会場となり、使用できないのが理由という。(谷本和久)

 両行事は、市や市原爆被爆者会などでつくる市非核平和都市宣言啓発実行委員会が主催。長年、会場としてきた平和のひろばは手狭な上、日よけテントを設営するため「密」になりやすいとして、昨年は初めて保健センターに変更した。しかし、ことしは同センターが5月中旬から8月までワクチンの集団接種会場として使われており、中央公民館4階の集会室が会場に決まった。

 同集会室は保健センターよりやや狭いため、当日は参列者を40人に限定。室内に祭壇と代用の鐘を置き、原爆投下時刻の午前8時15分から1分間黙とうする。

 市などによると、市内の被爆者は現在33人で、平均年齢は88歳という。今回から同実行委の委員長に就任した市原爆被爆者会事務局長の上小城昌昭さん(81)は「会場変更はやむを得ないと思う。継続が大事で、ことしも平和を考える場にしたい」と話していた。

(2021年7月7日朝刊掲載)

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