×

ニュース

原爆資料館に寄贈 俳優グループに広島市が感謝状

 広島市は7日、被爆手記の朗読劇公演の収益金で原爆資料館(中区)に展示ケース2点とパネル1点(計314万円相当)を寄贈した俳優グループ「夏の会」に感謝状を贈った。

 市役所で贈呈式があり、松井一実市長が、俳優の高田敏江さん(86)と長内美那子さん(82)に渡した。高田さんは「戦争だけはいけないとの思いで広島、長崎について上演してきた。大切に使ってほしい」と願った。長内さんは被爆の実態について「絶対に忘れず、語り継いでいかなければならない」と力を込めた。

 「夏の会」は、戦争を知る世代の女性俳優が2007年に結成した。被爆手記の朗読劇「夏の雲は忘れない」を全国で披露し、19年夏の公演を最後に活動を終えた。資料館は寄贈品を、被爆者の遺品のかばんなどの資料展示で活用している。

(2021年7月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ