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15年ぶりヒロシマ市民合唱団 47人が鎮魂歌 再開望む声相次ぎ

 原爆犠牲者に鎮魂歌をささげる「レクイエム・イン・ヒロシマ」が8月9日、広島市中区の広島県民文化センターで15年ぶりに開かれる。原爆の日前後の広島でかつて10年以上親しまれた市民合唱団のコンサート。モーツァルトの「レクイエム」で復活を告げる。

 コンサートはもともと、演奏を担う広島センチュリー管弦楽団の音楽監督・常任指揮者を務める斉城英樹さん(62)=広島市西区=が呼び掛けて1987年に始まった。音楽で平和を祈る草分け的な足跡を残し、98年の第12回で休止していた。

 15年を経て、かつての参加者から再開を望む声が相次ぎ、実行委員会を発足。参加者を公募し、広島市や呉市などの男女47人が広島市内の公民館などで4月から練習してきた。

 本番では、広島を拠点に活動する声楽家ら4人もソリストとして出演。同管弦楽団によるエルガー「弦楽のためのエレジー」や、地元ピアニストを交えたモーツァルトのピアノ協奏曲の演奏もある。

 指揮をする斉城さんは「8・6前後の音楽イベントが増えたことからいったん区切りをつけたが、地元の市民が歌う場が意外と少ないと感じていた。肩肘張らず美しい響きを届けたい」と話す。

 午後6時半開演。2500円、学生1500円。中村さんTel090(1335)1005。(松本大典)

(2013年7月31日朝刊掲載)

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