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「被爆地利用するな」 平和公園などで抗議

 国際オリンピック委員会のバッハ会長が平和記念公園を訪れた16日、バッハ会長の被爆地訪問や東京五輪の開催に反対する市民団体が公園内や周辺で抗議活動をした。

 原爆ドーム前では、市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」のメンバーたち約20人が、「オリンピックを中止しろ」「五輪(開催)の正当性を得るために被爆地を利用するな」と声を上げた。実行委の中島健共同代表(74)は「新型コロナウイルス感染拡大であらわになった医療問題や労働問題を『平和』という衣で隠し、五輪開催のために広島が使われている」と強調した。

 「東京五輪の中止を求める広島連絡会」の約50人も公園内や周辺をデモ行進しながら「バッハ(会長)は帰れ」と抗議。同会の呼び掛けで参加した広島県被団協の佐久間邦彦理事長(76)は「政府は五輪を中止し、コロナの収束に注力してほしい」と求めた。

(2021年7月17日朝刊掲載)

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