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夏休み国際行事参加で大忙し 広島県内唯一の国際科・安芸府中高の生徒

 学科としては県内唯一の安芸府中高(府中町)の国際科の生徒がこの夏休み、来日する訪問団の応対や国際会議の運営ボランティアに大忙しだ。広島市で8年ぶりに開かれる平和市長会議の総会など行事が集中する中、生徒たちは「国際感覚を磨くチャンス」と積極的に参加している。(田中伸武)

 県などの交流事業でブラジルの高校生3人が同校を訪れた30日は、同学科の1年生4人がプログラムを作り、茶道や武道体験、日本語授業などで一日を過ごした。

 好川花帆さん(15)は「私たちも一緒に学べる企画を考えた。英語でお互いの学校の様子が分かり合えた。夏休みは忙しいけど英語合宿も楽しみ」と意欲をみせる。

 サンパウロ州の高校生ラケル・ニシモトさん(16)は「日本は伝統文化のイメージが強かったけど、同世代と話すと共通点が多い」と相互理解を深めた。

 同学科は各学年1クラスで計97人。例年の夏休み行事は、1年生は英語合宿、2年生は短期留学。このほか、海外姉妹校の来訪などが数件程度ある。

 だが本年は、ブラジル、オーストラリア、ベルギーの高校生受け入れや、平和市長会議の総会、2年ぶりの国際シンポジウムがあり、それぞれにボランティア参加する。市長会議は4日間で計30人近くが会場設営など運営の一端を担う。行事が集中したため別の訪問団との交流行事を断ったほどだった。

 同学科の徳永泰子主任教諭は「座学でない人間同士の触れ合いは感動を呼び、学習意欲を高める。生徒も確実に成長する」と話している。

(2013年8月1日朝刊掲載)

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