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萩原さん鎮魂の音色 元安川ほとりで被爆ピアノ演奏 広島

 広島市安佐南区出身のピアニスト萩原麻未さん(26)が31日、中区の元安川親水テラスで被爆ピアノを奏でた。原爆ドームを背景に鎮魂の音色を響かせ、平和の祈りを演出した。

 県などが開催中のワールド・ピース・コンサートの一環で、バイオリニスト小林美恵さん(46)と協演。夕暮れ時に約800人が聴き入る中、萩原さんは、爆心地から約2・6キロの民家で被爆したピアノに気持ちを込めた。

 小林さんとのデュオでバッハのG線上のアリアなどを情感豊かに演奏。ショパンのノクターン第2番の独奏では、心に染み入る調べを届けた。南区の中学1年朝日萌恵さん(12)は「セミの声と一緒に、音がすごく響いてきた」と目を輝かせていた。(松本大典)

(2013年8月1日朝刊掲載)

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