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黒い雨訴訟上告 断念を申し入れ 原発事故被害者ら

 広島への原爆投下後に降った放射性物質を含む「黒い雨」を巡る訴訟で原告全員を被爆者と認めた広島高裁判決を受け、東京電力福島第1原発事故の被害者団体や四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求める訴訟の原告団など7団体が19日、被告の国、広島県、広島市に上告しないよう申し入れた。

 連名の申し入れ書は「高裁判決は被爆者援護行政の根本的な見直しを迫り、福島第1原発事故で放出された放射性物質による内部被曝(ひばく)の被害に本格的に対処する必要性を強く示唆している」と指摘。上告は「県民や市民への背信行為」などと訴えている。

 この日、各団体のメンバーや原告が国会内や県庁、市役所をそれぞれ訪れ、担当者に申し入れ書を手渡した。

(2021年7月20日朝刊掲載)

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