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[コロナ禍の8・6] 原爆・戦争 記憶継承誓う 県立広島商高で慰霊祭

 広島市中区の県立広島商業高で、前身の広島商業学校の原爆犠牲者を追悼する慰霊祭があった。新型コロナウイルスの感染防止のため、昨年に続き規模を縮小。同窓会役員や在校生たち12人が、建物疎開作業などに動員されて被爆死した生徒や教職員計137人を悼んだ。

 例年は生徒や遺族たち約200人が参列するが、昨年同様に参列者を絞り、会場も校内の屋内ホールから校庭の慰霊碑前に変更した。あいさつも省き、同窓会長と校長、PTA会長、生徒代表の計4人が献花した。同窓会の坪内昭吉会長(59)は「小規模となったが、原爆と戦争を伝えていくためにも続けていくことが大切だ」と話した。

 生徒代表の2人はいずれも3年生の生徒会副会長が務めた。山下ひよりさん(17)は「自分たちが平和に生きていることは当たり前ではないと思う」と受け止めた。光田栞さん(17)は「生徒会新聞を通じて、慰霊祭に参加できなった生徒に亡くなった人たちのことを伝えたい」と語った。(久保田剛)

(2021年7月20日朝刊掲載)

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