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「8時15分」全国上映 知事に報告 「世界に発信」 米在住被爆2世 美甘さん

 広島市東区出身の被爆2世で、米国在住の美甘章子さん(59)が、県庁で湯崎英彦知事と対談した。父の進示さん(2020年に94歳で死去)の被爆体験を基に自費製作した映画「8時15分 ヒロシマ 父から娘へ」(51分)の全国上映が31日に始まると報告した。

 映画は19歳の時に爆心地から約1・2キロで被爆した進示さんの体験を伝えるドキュメンタリー。進示さんへのインタビューや再現ドラマを通じ、被爆の惨状と、逆境に負けず、困難に立ち向かう大切さを描く。

 美甘さんは「米国の若手が熱意を持って製作し、質の高い作品になった。今後も世界に発信したい」と話した。湯崎知事は「インパクトのある映像。体験をつないでいくのは大きな課題」などと応じた。

 映画は昨年6月に完成し、10月の米ナッシュビル映画祭や11月の広島国際映画祭で披露された。今月31日から、東京都や大阪府などの国内30都市の映画館で順次、上映される。県内では8月6日、広島市中区の八丁座で始まる。(赤江裕紀)

(2021年7月25日朝刊掲載)

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