×

ニュース

バッハ会長に原爆絵本 広島市民団体が郵送

 広島市の市民グループ「ひろしまと世界を結ぶこども文庫」(柴田幸子代表)が、広島を16日に訪問した国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長に宛てて「絵で読む 広島の原爆」(文・那須正幹、絵・西村繁男、福音館書店)の英訳版を東京都内の日本オリンピック委員会(JOC)に郵送した。

 本には被爆前後の街並みの描写や、放射線の影響を科学的に説明した文章が盛り込まれている。あいさつ状と、メンバーの宮郷昌子さん(80)=中区=が折った折り鶴を同封した。

 柴田さん(89)=安佐南区=は「訪問に賛否両論はあったが、来たからには原爆被害についてもっと知り、核兵器廃絶と国際平和に貢献してほしい」と話す。開会式出席のため来日したジル・バイデン大統領夫人にも、同じ絵本を東京の在日米大使館宛てに送った。

 同グループは1996年に発足。各国で首脳が就任したり、要人が広島を訪れたりするたびに「絵で読む 広島の原爆」を贈り、広めている。(湯浅梨奈)

(2021年7月26日朝刊掲載)

年別アーカイブ