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岩国基地2機に落雷 「重大事故」 市は非公表

 米軍岩国基地(岩国市)に配備されている2機のステルス戦闘機F35Bが13日の飛行中に落雷の被害を受け、米海軍安全センターが最も重大な事故と判断していたことが分かった。岩国市は国から事故の情報を得ていたが、公表していない。

 基地報道部によると、2機は沖縄県に向けて飛行運用中、落雷に遭った。乗組員にけがはなく、いずれも安全に着陸したという。基地報道部は取材に対し「現在、事故調査が進められており、学び得た経験は今後の飛行運用に生かす」としている。

 米海軍安全センターは初期段階の評価として損害額が250万ドル(約2億7500万円)を超える見込みであることから、事故の深刻度を示す4段階の分類のうち最も重大な「クラスA」と判断している。

 市は16日に中国四国防衛局から事故の連絡を受けていたが、市民には公表せず、国や米側に事故の詳細や今後の安全対策も問い合わせていないという。市基地政策課の穴水辰雄課長は「雷という自然現象による事故であり、安全に着陸している。機体そのものに問題はないと考えている」としている。(永山啓一)

(2021年7月27日朝刊掲載)

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