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原爆・戦争 映画通じ考える 東京で5~8日催し 講演や出演俳優トーク会も

 原爆や戦争を題材にした作品を上映する「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭2021」が8月5~8日、東京都千代田区の内幸町ホールである。講演や出演俳優が参加するイベントを交え、戦後76年を考える。広島市西区出身のテレビ番組制作会社ディレクター御手洗志帆さん(33)=東京=が代表理事を務める一般社団法人「昭和文化アーカイブス」の主催。

 開幕を飾るのは被爆直後の広島の惨状を描いた「ひろしま」(1953年)。原作は少年少女の体験記集「原爆の子」で、出版70年を記念して編者の故長田新さんの四男、五郎さん(94)が講演する。初日は佐伯区出身の故新藤兼人監督の「第五福竜丸」(59年)も上映。今年3月に亡くなった元乗組員大石又七さんの追悼講演がある。

 6日は「ひめゆりの塔」(53年)、7日は尾道市出身の故大林宣彦監督の遺作「海辺の映画館―キネマの玉手箱」(2020年)、8日は「おかあさんの被爆ピアノ」(同)を上映。香川京子さんや常盤貴子さんら出演俳優によるトーク会が各上映後にある。

 映画祭は今年で10回目。御手洗さんは「一つ一つの映画が戦争に対する抑止力になると信じて企画した。若い世代にぜひ見てほしい」と話す。各回入れ替えで前売り1500円、先着順。チケットは同法人のホームページなどで販売する。(桑原正敏)

(2021年7月27日朝刊掲載)

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