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岩手の心 光の歌声 被災の中学生徒が作詞 光市大和中が23日披露

 山口県光市塩田の大和中の生徒が23日、光市島田の光市民ホールである「第7回教育フォーラムin光」で、東日本大震災で被災した岩手県岩泉町の小本中の生徒が作詞した合唱曲を披露する。小本中の小野佳保校長(54)が1日、大和中を訪れて被災時の様子を話し、歌の指導もした。

 小野校長は「自分の人生を振り返り、この仲間で良かったという思いを歌に込めて」と167人の全校生徒にあいさつ。指揮をする小野校長と、大和中生徒が、小本中生徒の作詞した合唱曲「絆~かけがえのないあなたへ」を一緒に歌った。

 大和中は生徒会を中心に震災直後から募金活動に取り組む。現地の社会福祉協議会に寄付していたが、昨年1月からは「学校に直接届けたい」として小本中に計6万5千円分の図書券などを贈っている。ことし2月、小本中の生徒からお礼の手紙と合唱曲の楽譜が届いたのが縁で、合唱曲を光市内でも披露することを決めたという。

 生徒会長で3年岡村寧音(ねね)さん(14)は「小本中の生徒は、古里を元気づけようと、できることを考えて行動している。その思いを光市でも伝えられるように一生懸命練習したい」と意気込んでいた。(滝尾明日香)

(2013年8月2日朝刊掲載)

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