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五輪会場で黙とうを 原爆の日 広島市長、IOCへ

 広島市の松井一実市長は29日、大会期間中に8月6日の「原爆の日」を迎える東京五輪の会場で、原爆投下時刻の午前8時15分に黙とうを呼び掛けるよう求める要請文を、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長宛てに電子メールと郵送で送った。

 要請文は、バッハ会長が今月16日の広島訪問で「東京大会は平和な未来への希望の光となるだろう」と述べた点に言及。選手村などで黙とうすることにより、同時刻に広島市である平和記念式典に「心の中で参加するよう呼び掛けていただけないか」と求めている。

 市平和推進課によると、26日に広島県被団協(坪井直理事長)から松井市長に対し、IOCに要請するよう依頼があり、要請文の送付を決めた。同課は「競技や運営に支障のない範囲でぜひ検討してほしい」としている。県被団協と県原水禁もIOCに同様の要望をしている。(新山創)

(2021年7月30日朝刊掲載)

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