×

ニュース

福島と交流10年間お手伝いへ 広島のグループ計画 

 福島県の福島第1原発事故の被災者を支援する広島の市民グループ「メイプリー」は向こう10年にわたって、広島と福島の住民が互いの地を行き来して交流を深めるプロジェクトを始める。早速6日は、広島市中区である平和記念式典に、福島復興を目指すグループの代表たち6人を招く。(桑田勇樹)

 プロジェクトは「ホームスウィートホーム」と名付けた。互いの地が「第二のわが家」となるように願いを込めた。

 当面は会員の会社員や主婦、高校生たち少人数で、魅力ある訪問計画を練って試行する。来年4月から本格的な交流を開始。参加者を専用ホームページで募る。週末や夏休みなどに訪ね合い、観光地を巡ったり、課題を話し合ったりする。交流を長続きさせるため、費用は原則、参加者が負担する。

 メイプリーは被災者を宮島(廿日市市)に招く活動を続けてきたが、支援金の集まりが悪いなど、関心が薄れつつあるという。顧問の高校教諭森川幸智子さん=安佐南区=は「細く長く続け、苦しみも理解し合える関係を築きたい」と話す。

 案内役を務める予定の広島大付属高1年長友千紘さん(15)=南区=は「福島では放射線を恐れて屋外で遊べないときく。同世代に楽しんでもらう手伝いをしたい」と打ち込む。

 今回は、若い被災女性たちが設立した郡山市の企画会社「女子の暮らしの研究所」のメンバーたちが5日に到着。同日午後3時から、西区商工センター2丁目の「ウッドプロ ショップアンドカフェ」で参加自由の交流会を開く。

 平和記念式典参加に向け、日塔マキ社長(30)=猪苗代町=は「放射線との向き合い方も、広島に学びたい」と話している。メイプリーの柴川さんTel070(5052)7341。

(2013年8月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ