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毒ガス弾?放置 「適正処理 国に要望を」 地元団体が市長に求める

■毒ガス問題取材班

   旧日本軍の毒ガス工場があった竹原市大久野島沖の海底で毒ガス弾とみられる不審物が見つかった問題で、地元の市民グループ「毒ガス島歴史研究所」(山内静代代表)は13日、適正処理や情報公開などを国へ働き掛けるよう小坂政司市長に要望書を提出した。

 メンバー6人が市役所を訪れ、山内代表が小坂市長に要望書を手渡した。市長は「大変に残念な事態になった。不審物を特定し、適正処理を国に求める」と約束した。

 山内正之事務局長が、島内で過去に発見された毒ガス弾の写真も示し、海岸周辺が毒ガス弾の発射実験場だった歴史的経緯を強調。「島にかかわる情報公開が不足している。説明会を開くよう国に働き掛けてほしい」と訴えた。

 同研究所は同日、斉藤鉄夫環境相と河村建夫内閣官房長官あての要望書を郵送した。不審物が毒ガス弾だった場合の処理の徹底と、周辺海域の掃海調査を求めている。

 市への要望後、山内代表は「地域が納得できる『安全宣言』を国が出すまで、住民とスクラムを組んで活動する」と話していた。

(2009年5月14日朝刊掲載)

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