×

ニュース

[コロナ禍の8・6] オンラインで平和学習 県立広島工高⇄長崎工高 被爆地結び工業高生交流

 県立広島工業高(広島市南区)は30日、長崎市の長崎工業高とオンラインで結び、平和学習をした。被爆地にある工業高同士で核兵器廃絶や平和の実現に向けて学び合おうと、昨年に続いて実施した。

 両校とも生徒会の約10人が参加し、今年取り組んでいる学習内容を紹介。広島工業高の生徒は、同校同窓会事務局長の吉森秀夫さん(82)=廿日市市宮島口上=から広島の復興の様子を聞いたり、千羽鶴を作ったりしたことを説明した。両校の生徒は、互いに学校を訪ね、被爆遺構を巡るといった今後の活動のアイデアも語り合った。

 広島工業高の前身、県立広島工業学校では原爆投下により、建物疎開作業をするなどしていた生徒210人、教員4人が犠牲になった。長崎工業高も原爆で生徒210人、職員22人が亡くなったという。

 両校のオンライン交流は被爆75年の昨年、長崎工業高の提案で始まった。広島工業高生徒会長の3年花谷尚十(なおと)さん(17)は「両校で核兵器廃絶を願う動画を制作し、会員制交流サイト(SNS)で発信してもいい。身近なところからさらに交流を深めていきたい」と話していた。(江頭香暖)

(2021年7月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ