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核なき未来へ学生論議 山口 「県版平和市長会議」も

 核兵器のない平和な未来をつくる方策を探る平和フォーラム(中国新聞防長本社など後援)が2日、山口市名田島の山口南総合センターであった。広島で被爆した元日本生活協同組合連合会会長の竹本成徳さん(81)=兵庫県宝塚市=が大学生たちと意見交換した。

 旧制中学の2年生だった竹本さんは爆心地から約1・2キロの広島市役所で被爆。自らは庁舎の陰にいて無傷だったが、姉や同級生たちを失った。

 山口大の学生たち8人との意見交換で、竹本さんは自身の体験から「核戦争の可能性がある限り人類の幸せはない」と訴えた。広島市佐伯区出身で山口大教育学部2年の岡田瑞紀さん(19)は「平和への思いを受け継ぎ、自分なりに伝えていきたい」と応じていた。

 フォーラムは、コープやまぐち(山口市)など5団体でつくる実行委員会主催。約380人が参加した。柳井市や周防大島町など県内4市町の首長が平和活動への思いや現状を語る「県版平和市長会議」もあった。

 広島、長崎の原爆被害などを学ぶ「山口・平和のための戦争展」も同日、山口市中央の山口市民会館で始まった。山口地域労連などでつくる実行委の主催で写真やパネルなど約70点を展示している。入場無料で4日まで。(村田拓也)

(2013年8月3日朝刊掲載)

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