×

ニュース

2020年核廃絶 計画練る 広島で平和市長会議開幕

 核兵器廃絶を目指す世界の各都市でつくる平和市長会議の総会が3日、広島市中区の広島国際会議場で開幕した。8年ぶりの広島開催で、22カ国の190都市や非政府組織(NGO)の代表たち約320人が参加。6日までの日程で、目標とする2020年までの核兵器廃絶に向けた新たな行動計画を練る。

 会長の松井一実広島市長は開会式であいさつし、核兵器の非人道性に焦点を当て非合法化を訴える国際社会の動きは、平和市長会議の行動指針「核兵器廃絶のための緊急行動(2020ビジョン)」と同調していると指摘。「被爆者のメッセージを多くの人が心に刻み、ともに行動すれば必ず廃絶を成し遂げられる」と呼び掛けた。

 国連の潘基文(バンキムン)事務総長からの「2020ビジョンをはじめとした取り組みが実を結ぶよう願う」とのメッセージが紹介された。

 開会式に続き、被爆者の松島圭次郎さん(84)=佐伯区=が英語で被爆体験を語り、「広島で起きた悲惨な現実を世界中の人に伝え、核兵器を全てなくしてほしい。ノーモアヒロシマ」と訴えた。

 4日は、核兵器禁止条約の締結を各国政府に働き掛ける行動計画や「リーダー都市」の新設など組織の強化策を話し合い、5日に共同声明「ヒロシマアピール」を採択する。6日は平和記念式典に参列する。

 平和市長会議は157カ国・地域の5712都市が加盟。4年に1度の総会を被爆地の広島、長崎両市で交互に開いている。(岡田浩平)

(2013年8月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ