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[ヒロシマの空白 被爆76年] 原爆罹災者名簿を公開 広島

 原爆で行方が分からなくなった人の消息を知る手掛かりとなる「原爆罹災(りさい)者名簿」の公開が1日、広島市中区の広島国際会議場3階の研修室で始まった。2万3039人の名前や最期の状況を確認できる。6日まで。

 公開されているのは1968年に広島東署で見つかった検視調書や周辺町村役場の死亡診断書など計83冊。名前や死因、被爆時の住所などが書かれている。希望者は探している人の名前や住所を受付で申請し、名簿に載っていれば該当部分のコピーを受け取れる。

 訪れた南区の団体職員大畠順一さん(66)は「高齢の父のためにも伯母の最期の手掛かりがあればと思って来た」と話した。昨年は39人の申請があり、19人の確認につながった。

 会場では、名前が判明しながら引き取り手が見つかっていない原爆供養塔の納骨名簿も掲示。原爆死没者名簿の登録申請と確認も受け付ける。午前9時~午後5時。市平和推進課☎082(242)7831。(筒井晴信)

(2021年8月2日朝刊掲載)

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