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日本ジャンボリー ヒロシマの実相学ぶ 資料館見学や体験朗読

 山口市で開かれている第16回日本ジャンボリーの行事で、世界各地の10代が被爆地に集う「広島ピースプログラム」が3日、広島市中区の平和記念公園などであった。16の国と地域から参加した小学6年~高校生のスカウト約4千人が、平和の尊さを学んだ。

 原爆資料館で壊滅した市中心部を表す模型や焼け焦げた遺品を熱心に見学した後、被爆体験の朗読に取り組んだ。国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)のボランティアの先導で、被爆当時3歳だった少女の詩を一斉に朗読。外国の参加者は英語で読み上げた。

 東京都八王子市の中学3年合田起希(たつき)君(15)は「原爆の悲惨さを知らないと平和は続かない。家族や友達に被爆地に来るよう勧めたい」。事実上の核保有国であるイスラエルの高校2年ヤーエル・フックスさん(16)は「核兵器がもたらした惨状にショックを受けた。核兵器は使ってはいけない」と力を込めた。

 この日、参加者は会場の山口市阿知須のきらら浜とをバス100台で往復した。都道府県と各国・地域の代表の100人は、6日の平和記念式典に出席する。(加納亜弥、石井雄一)

(2013年8月4日朝刊掲載)

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