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核兵器廃絶へ活発議論 広島 原水協の世界大会開幕

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会の開幕となる国際会議が3日、広島市中区の市文化交流会館で始まった。各国の政府代表や市民が集まり、核兵器廃絶の道筋を話し合う。

 17カ国から約200人が参加した。原水協の沢田昭二代表理事はあいさつで、核抑止論を「脅しで成り立つ非人道的なもの」と指摘。米国の提供する「核の傘」に安全保障を委ね、抑止論を否定しない日本政府を批判した。

 初日の会議は、核兵器の非人道性に焦点を当てて意見を交わした。1954年に米国の水爆実験で放射能に汚染されたマーシャル諸島・ロンゲラップ環礁の元上院議員アバッカ・アンジャイン・マディソン氏は「住民は健康不安に今も苦しんでいる」と説明し、世界の核被害者がお互いの体験を学び合う必要があると訴えた。

 旧ソ連最大の核実験場があったカザフスタン在日大使館のディシュク・アルマス参事官は「被害国こそが核軍縮や不拡散のリーダーシップを発揮していくべきだ」と強調した。

 国際会議は5日まで。6日は広島グリーンアリーナ(中区)で広島大会を開く。

 原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会の広島大会は4~6日にある。(藤村潤平)

(2013年8月4日朝刊掲載)

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