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8・6式典へ菊寄贈40年余 三次の生産農家6人が今年初参列へ

 平和記念公園(広島市中区)で6日に行われる平和記念式典の献花用に菊を40年以上寄贈している、広島県三次市菊生産組合(24戸)の農家6人が、初めて式典に参列する。原爆慰霊碑に自らの手で菊を供えて平和への願いを新たにする。(重田広志)

 同組合では高齢化で組合員数はピークだった15年前の33戸から9戸減った。平均年齢も65歳になった。「元気なうちに式典に行くには年齢的にも今しかない」と思い立った。

 3日は、坂居君枝組合長(74)が三次市穴笠町の畑約20アールで白、黄、赤の計200本を刈り取った。ことしは春以降に晴天が続き、花の色づきも例年より良いという。4日に約3千本の菊をトラックで広島市に送る。

 6日の式典に参列する坂居組合長は「世界の人たちが争いなく仲良く暮らせるようになってほしい。菊にその願いを託したい」と話す。

 広島市によると、同組合の菊は1971年から毎年届けられている。同市の市民活動推進課は「菊生産農家の長年の善意は心強い」と話している。

(2013年8月4日朝刊掲載)

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