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被爆惨状パネルで訴え 岡山で平和展 写真や絵35点

 原爆平和展が3日、岡山市北区駅元町の岡山シティミュージアムで始まった。市原爆被爆者会が主催し、広島と長崎の被爆者の写真や絵などが核兵器の惨状を伝えている。11日まで。(谷本和久)

 広島市の爆心地近くの橋で倒れている被爆者、旧中国新聞社屋の屋上から撮った市街地のパノラマなど同会所有の写真パネルと絵画の計35点を展示。絵画は原爆投下の2日後に広島市に入った吉村貞人さん(83)=岡山市中区=の4点。幼児を背負って娘の手を引いて逃げる母、焼け焦げた電車と倒れた人などを描いている。

 岡山市南区大福の会社員景山美和さん(38)は「信じられない光景ばかり」と初めて見る惨状に驚いていた。同市北区横井上の高校教諭土倉花奈恵さん(33)も「再び戦争が起きないよう伝えるのが大事」と受け止めた。

 同会の平末豊会長は「核と人類は共存できない。活動を継続し、核廃絶につなげたい」と力を込める。平和展は1995年に始めた。同会によると、被爆者はことし3月末現在で市内に792人、県内では1990人。

(2013年8月4日朝刊掲載)

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