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[コロナ禍の8・6] 中高3校 禎子さん紙芝居 府中で7日上演 平和の尊さを訴え

 府中町の府中中、府中緑ケ丘中、安芸府中高の生徒が7日、平和記念公園(広島市中区)内にある原爆の子の像のモデルとなった佐々木禎子さんをテーマにした紙芝居を府中中の多目的ホールで上演する。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、昨年に続いて同公園内での開催を見送り、地元で披露する。(二井理江)

 府中中と安芸府中高は、校内での募集に応じた各5人と7人、府中緑ケ丘中は演劇部の7人が参加。佐々木さんが被爆して12歳で亡くなり、原爆の子の像が建立されるまでを描いた作品「原爆の子さだ子の願い」(1994年、汐文社)を、3グループに分かれて上演する。

 メンバーは7月に2回、府中緑ケ丘中で合同練習をするなど準備を進めている。安芸府中高1年山根佑菜さん(15)は「今の平和が当たり前じゃないことを伝えたい」と意気込む。

 府中中3年の川本美月さん(15)は「広島に生まれた子どもとして戦争をなくすよう訴えたい」、府中緑ケ丘中3年花田悠斗さん(14)は「禎子さんの気持ちの変化と原爆の恐ろしさを表現したい」と話す。

 紙芝居はもともと地元の紙芝居活動家が2000年に同公園で上演を始めた。11年から府中緑ケ丘中が参加するなど中高生に輪が拡大。コロナ禍前の19年は8月6日に原爆の子の像のそばで演じたが、昨年は地元での上演に切り替えた。

 7日は、3グループが午前10時から30分ごとに交代しながら計4回上演する。入場無料。府中中の片平真司教諭☎082(282)3181。

(2021年8月5日朝刊掲載)

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