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核兵器のない世界 実現を 県被団協 規模縮小で慰霊式

 県被団協(坪井直理事長)は5日、広島市中区の広島平和会館で原爆死没者追悼慰霊式を営んだ。例年は100人以上が集うが、新型コロナウイルス感染防止で規模を縮小。役員たち9人が参列して犠牲者を悼み、核兵器廃絶に向けた不断の取り組みを誓った。

 黙とうした後、1人ずつ祭壇に花を手向けた。箕牧(みまき)智之理事長代行(79)は「私たちのような苦しみを子や孫、ほかの誰にも味わわせてはならない。この世から核兵器が廃絶されるよう命ある限り力を尽くしていく」と追悼の言葉を述べた。

 県被団協も署名活動に取り組んだ核兵器禁止条約の発効が1月に実現した。植田雅軌副理事長(89)は「被爆国の責任として日本政府は条約に署名・批准するべきだ。私たちが生きているうちに戦争のない世界が訪れてほしい」と力を込めた。(小林可奈)

(2021年8月6日朝刊掲載)

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