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「断固として脱原発を」 原水禁 広島大会始まる

 原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会の広島大会が4日、広島市中区の広島グリーンアリーナで始まった。核兵器廃絶とともに「脱原発」を前面に掲げ、3日間の討議、交流を重ねる。

 開会総会には約3500人(主催者発表)が参加した。大会実行委員長の川野浩一原水禁議長は、電力4社による原発再稼働に向けた安全審査の申請を非難し、「断固として脱原発を進めよう」と呼び掛けた。

 福島県平和フォーラムの渡部英明事務局長は、福島第1原発事故の被災地の現状を報告。進まない除染作業や根強い健康不安を挙げて「国は被災地に真剣に目を向けているのか。どうかフクシマを風化させないでほしい」と訴えた。

 5日は、福島の事故と被曝(ひばく)者問題を議論する「脱原子力」、「平和と核軍縮」などの分科会や交流会を開催。6日のまとめ集会で閉会する。

 広島大会の開会日に原水禁、連合、核禁会議の3団体主催で開いていた平和ヒロシマ大会は、連合単独で5日に開く。福島の事故を機に、原水禁が脱原発の主張を強めたのに対し、電力各社や製造業の労働組合が加盟する核禁会議は「原子力の平和利用」を引き続き支持。対立が鮮明化し、両者とも主催を降りた。(藤村潤平)

(2013年8月5日朝刊掲載)

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