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福島の親子に現状聞く 三原市大和 健康不安やストレス

 福島県内の親子たちから福島原発事故後の現状を聞く会が4日、広島県三原市大和町の市大和人権文化センターであった。今月上旬から保養で同町などに滞在する4家族の話に約40人が耳を傾けた。健康への不安が続き、悩みを共有して話し合う場が無いことに強いストレスを感じている心境などが報告された。

 招かれたのは福島市や川俣町、国見町などの2~12歳の子ども9人と母親たち4人。母親たちは「水道水や地元の野菜は口にせず、子どもには土や植物を触らせていない」「通学路などの線量チェックは欠かさずしている」などと話した。

 一方、地域や保護者の間での放射線量などの情報交換は避けているという。「安全が強調されている中で、言いにくい」「孤立する雰囲気があり、家庭内だけで話している」と打ち明けた。

 8歳の女児は気持ちを込めた作文を朗読。「広島では外で遊べてうれしい。でも家族がいる福島にずっといたい」と訴えた。宿泊先などを提供する大和町のNPO法人ぴっぱらや、広島市のNPO法人などでつくる「福島支援プロジェクト」が開いた。(鴻池尚)

(2013年8月5日朝刊掲載)

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