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長崎原爆の日にゆだ苑で追悼式 山口

 長崎に原爆が投下された日の9日、山口市の県原爆被爆者支援センターゆだ苑で追悼式があった。被爆者たち約20人が参列し、犠牲者に祈りをささげた。

 参列者は献花台に花を手向け、原爆が投下された午前11時2分に黙とうした。続いて、同市江良の原爆死没者之碑を訪れて手を合わせた。ゆだ苑の岩本晋理事長は「次の世代に語り継いでいかなければ、76年前に被爆した人たちの心に応えることはできない。私たちが続く限り次世代に伝えていく」と誓った。

 参列した防府市警固町の市川倭文枝(しずえ)さん(90)は14歳の時、長崎市の爆心地から3キロの自宅で被爆した。夕方になると自宅近くの学校から遺体を焼くにおいがしたという。「亡くなった友人たちを思うと涙が出る。絶対に忘れられない。戦争は起こさせてはいけない。まして核兵器を使ってはいけない」と思いを語った。

(2021年8月10日朝刊掲載)

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