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枯れ葉剤 健康被害学ぶ 東広島でシンポ ドクさんら講演

 ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤の被害について考えるシンポジウムが、東広島市西条栄町の芸術文化ホールくららであった。来場とウェブ参加の計約80人が健康被害の現状などを学んだ。

 ベトナム帰還米兵の夫を亡くした映画監督の坂田雅子さん(73)=群馬県みなかみ町=と、枯れ葉剤の影響とみられる結合双生児として生まれたグエン・ドクさん(40)=ホーチミン市=がオンラインで講演した。

 坂田さんは、米軍が1961~71年にまいた枯れ葉剤の残留ダイオキシンの影響とみられる健康被害が、世代を超えて続く現状に触れ、「被害者支援のため、まず何が起きているかを知ることが大切」と強調。ドクさんは、広島と長崎の原爆被害と重ねつつ「枯れ葉剤被害者への公的な支援は乏しい。関心が広がる活動を頑張りたい」と語った。

 シンポは、米軍が枯れ葉剤を使って60年となるのに合わせ、広島ベトナム平和友好協会(東広島市)が企画した。(教蓮孝匡)

(2021年8月20日朝刊掲載)

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