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「平和」貢献 必修に 広島大、現場活動を強化 来年度から

 広島大(東広島市)は来年度の1年生から、平和をテーマにした地域貢献活動を必修の授業に取り入れる。まずは医学部や教育学部など5学部で先行導入し、原爆資料館(広島市中区)の資料整理や、被爆体験の継承を手伝う。

 2011年度から1年生全員に核保有国の現状や戦争文学を学ぶ「平和科目」の履修を義務付けているが、現場に出向いての活動を強化する。中山間地域の農家支援や、特別支援学校での職業体験の補助も、広く「平和」の一つと位置付けて取り組む。

 浅原利正学長を委員長に、自治体や学生、企業の代表者でつくる運営組織を今秋にも設置。地域の課題を拾い、解決するための授業科目を考える。2年生以上の参加も具体化していく。年1回、成果を発表する公開シンポジウムも開く。

 文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」に採択された。本年度から5年間、年約5千万円の補助を受ける。岡本哲治理事は「学生には地域に積極的に関わり、未来に向かう広島の姿を描いてほしい」と期待していた。(新谷枝里子)

(2013年8月6日朝刊掲載)

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