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郭貴勲さん、広島で講演 在外被爆者援護の課題語る

■記者 衣川圭

 韓国原爆被害者協会の郭貴勲(カクキフン)名誉会長(84)が16日、広島市中区の原爆資料館で講演し、医療費助成の上限があるなど在外被爆者援護の課題について「政治的解決しかない」と訴えた。

 韓国の原爆被害者を救援する市民の会が主催し、市民たち約80人が参加した。

 海外で可能になった被爆者健康手帳の申請について「被爆の証人がおらず申請できない在外被爆者もいる」と指摘。在外被爆者には、日本の被爆者にはない医療費助成の上限がある点などを批判し「同じ考えを持つ人たちと手をつなぎ課題を解決したい」と述べた。

 1944年に徴兵され広島市で被爆した体験をはじめ、健康管理手当の支給を求めて2002年の大阪高裁判決で勝訴するなど、在外被爆者の援護拡大に尽力した経験も語った。

(2009年5月17日朝刊掲載)

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