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米軍岩国基地 騒音最少 8月、10年春以降 アフガン撤退影響か

 米軍岩国基地(岩国市)周辺の8月の騒音測定回数が基地北側の川口町で46回、南側の尾津町で51回となり、2010年5月の滑走路沖合移設以降の月別で最少だったことが2日、岩国市のまとめで分かった。空母艦載機がアフガニスタン駐留米軍の撤退支援のため、基地を離れたことなどが影響したとみられる。

 市が設置している騒音測定器で「大声を出さないと会話ができない」とされる70デシベル以上の測定は、川口町でこれまで最少だった18年9月の108回、尾津町でも同様に14年9月の104回をそれぞれ大きく下回った。航空機騒音に対する市への苦情も28件と、最も少なかった10年9月の42件を下回った。

 岩国基地に所属する約60機の米海軍の空母艦載機はことし5月、硫黄島(東京都)付近で着艦資格取得訓練(CQ)をして以降、空母ロナルド・レーガンとともに中東に展開し続けている。米海兵隊のFA18ホーネット戦闘攻撃機やステルス戦闘機F35Bの部隊も訓練のため、岩国を離れることが多かった。

 市基地政策課の穴水辰雄課長は「今後、空母艦載機が岩国に戻ると騒音が大きくなる可能性がある。引き続き状況を注視したい」としている。(永山啓一)

(2021年9月3日朝刊掲載)

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