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広島マツダビル改修「原爆ドーム景観に配慮」 説明に広島市の審議会同意

 マツダ車を販売する広島マツダ(広島市中区)は5日、原爆ドームの東隣に所有するオフィスビルの改修案を市景観審議会に示した。各階にバルコニーを設けてビル内を見えにくくするなどの景観への配慮を説明し、審議会の同意を得た。

 松田哲也社長と広島市中区の建築家の三分一(さんぶいち)博志さんが説明した。「広島マツダ大手町ビル」は12階建て。改修は、原爆ドームに面した西側の壁面を4メートル東に下げて各階にバルコニーを設ける。ビル内の人の動きが目立たないようにバルコニーには木製の目隠しを付け、さらに鉢植えを置くなどしてドーム周辺の木々との一体感を演出する。

 被爆70年の2015年に完成させる。環境と調和した建築に力を入れる三分一さんは「経年変化する木材を使い、長い年月をかけて景観をつくっていきたい」と話した。

 市は一帯の建物の高さの基準を25メートル以下と定めている。今回は51・5メートルあるため審議会を開き、建築やデザインの専門家の意見を聞いた。(山瀬隆弘)

(2013年8月6日朝刊掲載)

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